toggle
2019-05-20

銅鐸に現れた流水文


柳沢銅鐸は、菱環鈕式(最古段階)か外縁付鈕式(古段階)で「鈕」の幅や「舞」での「鰭」(ひれ)の比率、鐸身部の反り返りなどから菱環鈕式の可能性が高いと予測されていたが「鰭」から「鈕」まで文様(鋸歯文)があり、鐸身に流水文が鋳出されていた。流水文が銅鐸につけられるのは外縁付鈕式銅鐸からで外縁付鈕式と確定した。

外縁付鈕式で高さ20センチの銅鐸は愛知県一宮市の八王子銅鐸と奈良県御所市の名柄銅鐸の2例しかない。八王子銅鐸は両面とも流水文で柳沢銅鐸と似ている。同じ鋳型から作られた可能性も考えられる。

また、模様のすり減り方から柳沢銅鐸は長い年月祭祀の道具として使い込まれたことが想像される。


関連記事